20121110

きっとうまく書けないと思うけど、思ったことを書いてみよう。
People In The Boxの「八月」が悪夢にしか聴こえない。ぼくが何度もくりかえし言うことは君には冗談にしかきこえなくて、視界にうつる世界はぼくには冗談にしかきこえない。みんな違う世界に生きていてそれは決して重ならない、っていうのは古今東西いろんなバンドが声を枯らして歌ってきて、いろんな小説家が何万字も費やして書いてきたことかもしれない。でも多分そこには、そのことに対しての絶望の気持ちだとか、なんとか足掻く感じとか、だからこそ〜なマインドとかがどこかしらに描かれているものだった気がする。でも「八月」の、他人には「冗談にしかきこえない」、自分の目に映る世界も冗談でしかないっていうのは、なんかもう2012年のここ日本の精密にして最小字数の写実だと思う。あと、アウトロで繰り返される、ハイハット4つで始まるフレーズが、1日(朝から夜)に聴こえるんだけど、ハイハット4つが目覚まし時計みたいに聴こえるし、終わったと思いきやまた始まるし(寝たと思ったらもう朝がきていた時みたい)、執拗に繰り返されるし、ああ生きていかなきゃいけないのか、続けていかなきゃいけないのかと思うと、すごく落ち込む。
でも、ピープルの音楽は聴く方のコンディションでがらりとその姿を変える。いつか「八月」がバラ色の夢みたいに聴こえる日が来たらいいなと思う。