20120120


朝、家を出ると雪が降っていた。昨日よりも寒い。私の出かける時間はそんなに朝早いというわけではないが、冬はこの時間でもまだ街灯が点いていたりする。朝の街灯はなんとなくマヌケで、雪が降っていることで虚ろさが増している。駅前まで来ると、通行人をカウントするやつをやっていた。吹雪く中、フードをかぶってアルミの椅子に座り、カチカチと音を立てている。私が通るときも、カチと音がして、なんだか申し訳ない気持ちになった。とりあえず人の輪郭をしていれば人とカウントしてもらえるのだろうか。昼も雪は降っていた。斜めに飛ぶ白い物体。雪が降っている日は、いつもよりは車が偉そうに見えないことに気がついた。夜、雪も雨も降っていない。今日あんなに役に立っていた傘が途端に邪魔に見える。駅に降り立つと、まだ通行人カウントはアルミの椅子の上で粛々と行われていた。正気の沙汰じゃないぜ。