Hue’s ワンマンライブ 『 RAYDIANCE 』Release Party

Hue’s ワンマンライブ『 RAYDIANCE 』Release Party
2025年6月13日(金)@ 下北沢Daisy Bar

setlist
1. Ray
2. スタンドバイミー
3. Youth
4. Shangri-la
5. umi e umi e
6. ひまわり
7. You say hello
8. Birthday
9. My girl
10. 雨
11. ドラマ
12. Fin
13. Missing
14. 言葉にできない
15. ALMA
16. Hate
17. melt valley
18. Hallelujah
19. Farewell to Hollows
20. Swan

En.1
21. Mayday
22. Luka

En.2
23. Trash


Hue’s 半年ぶりのワンマンライブが 6月13日に下北沢Daisy Barで開催された。
東京でのワンマンライブは昨年の 6月以来、一年ぶりだ。

2nd Full Album『 RAYDIANCE 』のリリースパーティーである今回のワンマンライブは、昨年の32曲2時間半に及ぶライブとはまた違う、進化した Hue’s を魅せつけられるライブだった。

『 RAYDIANCE 』の1曲目『 RAY 』で幕を開けたライブは『スタンドバイミー』『 Youth 』『 Shangri-la 』といきなり光量MAXのセットリスト。特に『 Youth 』をこんなに序盤に持ってくることに驚く。
視界が一気に開けたところに『 umi e umi e 』と『ひまわり』で夏が来て、『 You say hello 』
『 Birthday 』辺りを聴いているときに急に気がついた。言葉が輪郭を持っている。演奏がすごいのも声がすごいのもいつものことだが、この「言葉が輪郭を持っている」感じは今までに感じたことがなかった。

そこからは、ああ、これは『 RAYDIANCE 』をリリースした後の、『 RAYDIANCE 』をリリースしたからこその Hue’s のライブなのだ、ということを強く感じながらライブを見ていた。すると『ドラマ』や『 Missing 』にもこれまでとは違う側面が見えたような気がした。言葉が輪郭を持つことによって、言葉にならずに溢れ落ちていくものもまた鮮明に見えるようになった気がした。

それらの感触を最も象徴していたのは、まさにタイトル通りの『言葉にできない』かもしれない。なんとか言葉にしようとした結果、どうしてもそこから溢れ落ちてしまった言葉にならなかった欠片たちが、Hue’s の音を浴びて光っていた。その欠片に乱反射する光を見て、これこそが今の Hue’s なのだろうと思った。

そして一番衝撃だったのは『 Fin 』だった。これまでの Hue’s の曲にはなかったタイプの曲だと思うが、これがライブで聴くと凄かった。00年代のダンスミュージックを彷彿とさせ、クールで熱くて夜が似合う。ドラムもベースもギターも Hue’s の他の曲とはまるで違う。そしてめちゃくちゃにかっこいい。そのまるで違う身体性を獲得しためちゃくちゃにかっこいい音の中で、やっぱり言葉が見事に輪郭を伴って泳いでいる。すごい曲だ。

ここまででとっくに胸はいっぱいになっていたが、『 ALMA 』からの『 Hate 』の爆音で全てが剥がされていき、『 melt valley 』の酩酊の中で夜の野外で Hue’s のライブを見てみたいなあと思った。それから、『 Fin 』と『 melt valley 』という違う種類の、振り幅のある身体性を持った2曲が収録されているということが、『 RAYDIANCE 』の凄みであり、別の角度から「言葉にできない」ものを体現しているのだと思った。

そして『 Hallelujah 』『 Farewell to Hollows 』の荘厳な音が響いて、本編ラストの『 Swan 』で二本のギターが重なり光が溢れたところで『 RAYDIANCE 』が完成した感じがした。

また、アンコールのブラストカルトでの『 Mayday 』はそれはそれは凄まじく、音楽があればそれでいいと思ってしまうぐらいの威力を放っていた。
高速の『Luka』で最高潮を更新し続け、ダブルアンコールの『Trash』で透明な初期衝動を叩きつけてライブは終わった。

『 RAYDIANCE 』ー「radiance(発光)」と「ray (光線)」の造語であろうタイトルのこのアルバムの光は、バンドの内部から溢れ出してくるものだった。あくまでも自分の中に光を探そうとしていた。BUMP OF CHICKEN の凄いところは、決して外部や他者に救いを求めず、自分の中に灯火を探して自分で自分を救おうとするところだと思うが、それに近いものを感じた。
簡単に言葉にできないもの、簡単に形にできないもの、その答えを外部に求めず、自分の中に探すこと。その困難で愚直で誠実な積み重ねの先にしか光は生まれない。しかし、その先に生まれた光はこんなにも美しい。それを実感したライブだった。